TOP > 品質管理担当チャンヤマのマレーシア出張レポート
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2023年11月16日公開
こんにちは、品質管理のチャンヤマです。 突然ですが、これはなんだと思いますか? 正解は、グローブを作るための陶器“手型”です! 今回は手型の製造工程をご紹介します!
いつものマレーシア出張では、グローブの工場を見に行きますが、今回はグローブ製造にとって大事な「手型」工場にも行ってきました。工場へ行く前は、正直「手型なんてただの手の形の陶器でしょ?」くらいに思っていたのですが、いざ見学するとグローブの品質に大きく関わることがわかりました。メーカーのこだわりもすごく、つい熱中して見学してしまいました。ちょっとマニアックですが、今回はそんな手型の製造工程をご紹介したいと思います。身近なグローブも、異国の地でたくさんの職人の技術によって支えられて作られています。そんな様子を少しでもお伝えできたら嬉しいです。
この写真のように、製造ラインにたくさんの手型を取り付けます。1つのラインで数は約2万本。巨大な設備で大量生産することで価格を抑えているのです。製造工程は簡単にいうと3ステップです。①液体原料のプールに手型を浸す→②巨大オーブンで加熱し固める→③手型から剥いて完成!
※イラストはイメージです。
思ったより手作業工程が多い グローブの手型は、基本的にそこまで特徴がないものだと思っていましたが、1本1本職人さんが手で仕上げているところを見ると、それぞれのメーカーの特注品なのだなあと実感しました。これはP.D.R.オリジナルラテックスグローブのフィンガーフレックスの手型です。指が曲げやすい特徴的な形のグローブ、手型も当然この形です。
2万本以上の手型をすべて同じ寸法に仕上げないといけないので、非常に難しい技術です。良い手型工場と取引があることは、グローブメーカーにとって安定した大きさの製品を作る上で大事なポイントだということがよくわかりました。また、グローブ製造工場では、手型を使った後はキレイに洗浄して保管されており、大切に扱われています。グローブを作るための設備にもこんな背景があるとは…。行ってみないとわからない、見えないものってたくさんあることを実感した出張でした。
釉薬は使われないことが多い 以前は、グローブを剥がしやすいように最後に釉薬を塗って、もっとつるつるに仕上げていたそうです。しかし、つるつるの手型では粘性のあるドロドロしたラテックスグローブの原料液は付くのですが、粘性のないサラサラしたニトリルグローブの原料液はうまく付きません。今ではニトリルグローブの需要が増え、生産効率を考えて、どの工場もニトリルとラテックス共通で使えるように釉薬無しの手型を使っているそうです。
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