P.D.R.は1999年から現在に至るまでの26年間、クラレノリタケデンタル社(当時ノリタケデンタルサプライ社)の歯科用石こうを取り扱ってきました。 時代に合わせて膨張率や圧縮強さが異なる製品を順次展開、レジンを配合して切削時のチッピングを抑える石こうを加えたり、扱いやすいように内容量の変更など、沢山の見直しをしてまいりました。 現在おかげさまで弊社の石こうは9,700件を超えるお客様にご利用頂いておりますが、時代に合わせて変化し続けた石こうを、今回思い切った値下げに踏み切ります。

実は2年前に値上げをいたしました。当時、今もまだ続いている過去20年で最大の円安が始まりました。 石こうの原材料は海外で産出されるため、原料代は為替分がそのまま上昇します。また、世界各地の戦争や政治不安によって供給網が寸断されたことも仕入価格の上昇に繋がりました。当時、大幅なコスト上昇を吸収しきれず、値上げの運びとなりました。多くのお客様にご理解いただきましたが、ご不便をおかけして誠に申し訳ございませんでした。

現在もこの傾向は続いており、先行きは見えません。元の仕入価格に戻ることを期待していましたが、その気配は見えず、外部要因によってコストが下がる事は期待できないということだけは見えました。私どもの力の及ばないところで起きた事象のために、お客様に値上げというしわ寄せがいくことは大変不本意であり、この悔しさはクラレノリタケデンタル社も私どもも、歯科に長い間お世話になっている者同士、理解し合えるものがありました。
P.D.R.石こうは名古屋のノリタケ株式会社 港工場で製造しています。そこで協議を行い、今回の大幅な値下げという結論に至りました。品質はそのままに、物流の取り回しなどを改善してコスト削減を行いますが、販売量が増えなければP.D.R.石こう事業の存続に関わります。これは私どもの挑戦です。 昨今の何もかもが値上げの時代に、思い切った値下げを実行できることを嬉しく思います。とはいえ、販売量が伸びなければ再度価格改定のお願いをすることになるかもしれないのですが、今回の値下げした価格であれば価格維持に必要な販売量を確保できる品質の石こうだと自負しております。

今回あらためて、大手ラボの部門長様と、お一人でラボを運営されている歯科技工士様、メーカー専属の歯科技工士様にご協力いただき、自社品含め30種以上の石こうの比較会を行いました。

比較会では、P.D.R.石こうは各価格帯においてトップクラスの性能を誇るとの評価をいただきました。 これらの石こうを、各群の最安価格と同等またはそれ以下の価格まで値下げしました。 今までご利用いただいてきたお客様には引き続きご愛用いただけますと幸いです。現在P.D.R.の石こうをご利用でないお客様も、ぜひこの機会に一度お試しください。今後とも、ご愛顧の程何卒よろしくお願いいたします。（石こう担当 ： 仲谷 五大）